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- トーエンの我がまち探究 おとなの社会見学
2025年12月 4日
【トーエンの我がまち探究〜おとなの社会見学〜 No.6】
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工場
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石田エンジニアリング株式会社看板
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ブルーで塗装された機械
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火花はいつも魅力的
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東遠ガス提供資材
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専務 田中伸幸様
ご存知でしょうか？
静岡県は、かつて国内有数の林業が盛んな地域だったことを。大井川流域の木材は江戸（現在の東京）で多く使われていました。近年は、外国産材の需要の増加・林業の担い手の減少により厳しい状況が続いています。しかし国産材の有用性が見直されつつある現在は、少しずつその需要が増えている傾向にあるようです。今回はそのような環境の中奮闘を続ける、木材加工機械製造メーカーのオーアイ・イノベーション株式会社さんをご紹介します。
【製材業をトータルでサポートする オーアイ・イノベーション株式会社】
同社は島田市中河に本社・工場を置き、製材関連機械の設計・製造・販売を一貫して手掛ける専門メーカーです。主な製品・サービスには、製材工程を一気通貫で対応できる工業機械（選木機／皮むき機／製材機／木材乾燥機）があります。製材プラントとしての提案・エンジニアリングにも強みを持っており、工場の生産効率化・省人化といった課題を機械・システムを通じて解決しています。設立は 1945年11月22日。また、同社は2018年に元々、老舗製材機械メーカーであった 株式会社大井製作所（現オーアイ・イノベーション株式会社）が 石田エンジニアリング株式会社を経営統合し、現在の形態に発展してきました。木材という再生可能資源を活かし、国内外の製材現場で求められる機械を開発・供給することで、森林資源の循環と木材産業の持続可能な発展にも貢献している企業です。
【人と人とのつながりを大切にする会社づくり──気持ちでつながる「働く場」】
「私たちの暮らしを支えているのは、技術だけではない。」と、思いながらも日々の仕事の忙しさから、そこで働く「人」に注力することが難しい場合が多いのではないでしょうか？人と人とのつながりや信頼、思いやること。そうした“目に見えない力”。そんな「人」の力を大切にしながら成長を続けてきた企業がオーアイ・イノベーション株式会社です。
【苦しい時代を共に乗り越えたからこそ生まれた「やわらかい強さ」】
事業承継の時期はバブル崩壊直後。次の世代へどう会社をつないでいくか。多くの企業が模索する中で、同社も厳しい経営環境にありました。
当時を知る専務 田中伸幸さんはこのように振り返っておられました。
「飲みに行くと毎度のように、上司や仲間の愚痴を聞いていた気がします。あの頃は本当に苦しかったです。でも、話を聞くことで少しずつ気持ちが整理されていきました。」バブルが弾けたあと、そのような環境にいた多くの社員が会社を去っていきました。「そのような労働環境を変えたい」という思いはこの頃生まれました。「誰かの話を聞くこと。それだけで人は救われることがあるんじゃないか？あの経験が、今の会社のあり方を形づくったのだと思います。」
【マニュアルではなく、“なにげない会話”がつくる信頼関係】
オーアイ・イノベーション株式会社さんには、分厚いマニュアルがありません。
その代わりにあるのは、“なにげない会話”です。業務の進め方、ちょっとした確認、雑談、相談。日々の中で交わされるなにげない言葉のひとつひとつが、社員との信頼関係を形成しています。「うちの会社は、マニュアルよりも会話を大事にしています。」社内では、仕事の話とプライベートの話の割合が「５：５」くらいの割合なのです。お互いを“社員”としてではなく、“人”として理解することが、仕事のやりやすさにもつながっているように感じられました。たとえば、昼休みの会話。週末の趣味の話から家族の話、最近ハマっている映画の話まで。
そんな何気ない会話の積み重ねが、自然と空気を和らげ、思いやりのある関係を築いています。
【「やらされる仕事」ではなく、「やりたい仕事」を】
社風を語る上で欠かせないのが、「やりたい」という気持ちを尊重する姿勢です。「人に“やらせる”のではなく、自分から“やりたい”と思える環境をつくること。それが結果的に、会社全体の力を底上げすることに繋がるっているように思います。」そう話すように、社員一人ひとりの意欲を引き出すための工夫が社内に溢れています。日々のミーティングでは上下関係にとらわれず、自由に意見を交わせる雰囲気があります。誰かの挑戦に、周囲が自然と手を差し伸べる文化。それがこの会社の強みです。
【“あすなろの会”──会社の今と未来を共有する場】
社内で定期的に開かれている「あすなろの会」。これは、社長自らが社員に向けて語りかける大切な時間です。「あすなろの会」は、ただの報告会ではありません。会社の現状や目標、そしてこれから大切にしていきたい価値観を共有する“心の会話”の場。ここで語られる言葉で社員が迷わず、同じ方向を向いて動いていくことができるもう一つの素地になっています。
【人と人のつながりがつくる温かい社風】
社内の雰囲気の良さは、社外イベントにも表れています。会社主催のBBQや忘年会では、なんと出席率90%以上。家族ぐるみで参加する社員も多いのです。普段なかなか話せない部署の人とも自然に打ち解けられるいい機会なのです。また、かつて働いていた外国人社員が帰国後に結婚した際には、なんと会社の仲間たちが結婚式に招かれたそうです。国を越えても続くつながり──それは、この会社が築いてきた「人を大切にする文化」の証です。
【これからも、“心で働く”会社であり続けるために】
経営が苦しかった時代を知っているからこそ、オーアイ・イノベーション株式会社さんは人の心の大切さを知っています。マニュアルに頼らず、会話を重ね、信頼を積み上げる。「やりたい」を応援し、誰かの努力をみんなで支える。そんな温かい空気が、この会社には流れていました。
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